2017年03月08日

てんかんとうつ病 ブログで授業(プロ向け)

てんかん患者において見過ごされがちなうつ病。実際にはてんかん患者にはうつ病が一般の約2.8倍と多く、23%に存在し(Fiest et al., 2013)、てんかん患者の自殺率は一般に比べて22%高いといいます(Tian et al., 2016)。必要に応じて抗うつ薬による治療が行われるべきでしょう。

その際、薬の使い方に注意すべき点はあるのでしょうか。三環系抗うつ薬は、てんかん発作の頻度を上げるため、てんかん患者に用いられるべきではありませんが、SSRIやSNRIは安全に使用できると考えられます(Cardamone et al., 2013; Castaño-Monsalve et al., 2013]。SSRI/SNRIの中でも、bupropionとシタロプラムはけいれん発作がいくらか多い傾向ですが、他の新規抗うつ薬が使用された患者は、プラセボが使用された患者に比しててんかん発作が少なかったといいます(Alper et al., 2007)。

EEG.jpg

ただ、抗うつ薬により低ナトリウム血症が生じることがあり(「抗うつ薬で低Na」)、けいれん発作を引き起こしうることには注意が必要でしょう。

抗うつ薬によるけいれん発作について(専4-53, 7-55)は精神科専門医試験で出題されています。

posted by ぷしこノート at 16:27| 精神科ブログ講義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月06日

ブログで授業「ナルコレプシー」

突然に眠り込む睡眠発作が特徴のナルコレプシーについて解説しましょう。

まずは、突然に眠り込む睡眠発作と情動脱力発作=カタプレキシーから。



カタプレキシーとカタレプシーは混同しやすいため、きちんと覚えておきましょう。



ナルコレプシーは、入眠時幻覚と睡眠麻痺も特徴です。



ナルコレプシーのDSM-5の診断基準を語呂で覚えておくといいでしょう。



ナルコレプシーを4分半の動画で解説しました。



医療者は、統合失調症の人にナルコレプシーが多いことも知っておくといいでしょう。

posted by ぷしこノート at 20:39| 精神科ブログ講義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月03日

ブログで授業「抗うつ薬で低Na」プロ向き

うつ病や不安障害の治療薬が、ときに低Na血症をもたらすことは知っておきましょう。

SSRIにしろSNRIにしろ三環系にしろ、抗うつ薬にはセロトニンを強める作用があります。そして、セロトニンは下垂体後葉で抗利尿ホルモン(ADH)=バソプレシンの分泌を増やします(Brownfield et al., 1988)。過剰に抗利尿ホルモンが分泌されると、体は水分をため込み、ナトリウムが希釈されて低ナトリウム血症に陥ります。実際、高齢者に抗うつ薬を使用すると低ナトリウム血症のリスクが5.5倍になるといい(Gandhi et al., 2016)、抗うつ薬を使用する高齢者の9.3%に低ナトリウム血症が生じるといいます(Mannesse et al., 2013)。特に高齢者に抗うつ薬を使用する際には、血液検査を繰り返してナトリウムに注目しておくべきでしょう。低ナトリウム血症が生じた際には、抗うつ薬の変更を試みることになります……とはいっても、どれもセロトニンに作用する薬では同じような問題が生じることが多いものです。電気けいれん療法も選択肢に挙げることになるでしょう。






うつ病治療の基本的な考え方を解説したDVDはコチラ
Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 /ケアネットDVD -
Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 /ケアネットDVD -
ラベル:うつ病
posted by ぷしこノート at 21:37| 精神科ブログ講義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月25日

精神のテスト(つくば看専)

つくば看護専門学校の「精神看護学V精神障害」、2017年1月に実施されたテスト内容を公開しておきます。

直前に公開した予告内容はコチラ
つくば看専テスト201701予告.pdf

実際に出題した内容はコチラです。
つくば看専201701問題文0117.pdf
posted by ぷしこノート at 18:27| 講義関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月05日

統合失調症 ブログで授業(学生向き)

統合失調症について、学生が把握しておくべきものを、いくつか紹介しておきましょう。

幻覚や妄想のみならず「連合弛緩」も知っておきましょう。連合弛緩は「思考の障害」のひとつです。




「思考伝播」「思考奪取」って分かります?




統合失調症には「自我の障害」に分類される症状があります。




統合失調症の治療薬は「抗精神病薬」と呼ばれるものを用います。定型抗精神病薬は古い薬で、非定型抗精神病薬が現在の主流。その代表的な薬剤は覚えておくべきでしょう。ちなみに、アリスちゃんに「クソ豚野郎」と呼ばれているオラは太っているイメージ→オランザピンは肥満リスクに注意しましょう。



学生は「1%の人がなる」と理解しておけばいいでしょうし、男女比は同じと思っておいていいでしょう。ただ、精神科の専門家は男の方が少し多いと知っていてもいいかもしれません。



統合失調症になると、どうしても「人に誰かされた」と思いやすくなってしまうものです。

posted by ぷしこノート at 17:58| 精神科ブログ講義 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする